介護職にとってもたくさんのメリットがある在宅医療・介護の仕事

転職先の選択肢が多い

介護・医療が必要になっても住み慣れた自宅で暮らし続けたい、そう考える人は多いです。必要なときに迅速かつ適切に介護・医療サービスを受けることができるのは、入院や介護施設への入所が最も安心でしょう。しかし、そこは住み慣れた自宅ではなく、心を許せる家族もいません。こうした不安と、加速が進む高齢化の背景から、在宅医療・介護のニーズが高まり続けている状況です。このニーズの高さにより、在宅医療・介護を提供する事業所が少しずつ増えています。
利用者のニーズの高さと高齢化の実態を受けて、政府も地域包括ケアシステムという形で在宅医療・介護の在り方を進めています。利用者が住み慣れた自宅で最期まで自分らしい暮らしを続けられるように、サービス提供体制を推進しているのです。
在宅医療・介護を提供している事業所の種類は、訪問介護、訪問看護、クリニックの医師による往診、デイサービス、小規模多機能型居宅介護、訪問リハビリテーションなど非常に多岐にわたります。いずれのサービスも、自宅で生活しながら受けられるサービスです。都市部、地方を問わず需要が高く、今後も増え続けると予想されるため、転職を考えた際の選択肢も増えていくでしょう。

日勤帯で働ける

前述した在宅医療・介護に関するさまざまなサービスは、営業時間が日中のみというケースが多いです。なかには小規模多機能型居宅介護の宿泊サービス、夜間対応型訪問介護など夜勤のシフトが発生するサービスもありますが、多くの場合日勤だけの仕事を見つけやすい傾向にあります。
デイサービスや訪問介護、訪問看護などは、基本的に日勤だけの仕事です。非常勤の求人も多く見かけますが、日勤常勤として正社員の雇用形態が募集されていることも珍しくありません。日勤と夜勤の交替制をこなしてきた介護職が、ライフスタイルの変化や身体的負担から日勤だけの仕事に転職したいと考えるケースは多々あります。こうしたときにも、日勤だけの求人が多い在宅医療・介護の仕事は人気です。

資格がなくても活躍可能

在宅介護・医療の仕事は、資格を持っていると転職が有利になるのはたしかです。しかし、需要が高い一方で介護・医療を担う人材の不足が続いている背景から、有資格者だけでなく無資格の方も積極的に受け入れるようになっています。とはいえ仕事の内容によっては有資格者しかできないこともあり、無資格の場合は有資格者の補助的業務を担当することがほとんどです。
たとえば訪問介護の場合、介護職員初任者研修以上の資格を有していることが最低条件です。事業所の福利厚生で資格取得支援制度を設け、無資格者はその制度を利用して資格を取ることもできます。ただし、入社後いつまでに資格を取得することが条件というように、期間が定められていることもあります。それでもこの資格は介護の資格の中でも挑戦しやすく合格もしやすいため、取得を目指して損はないでしょう。介護職員初任者研修を修了していると、転職活動がぐっとスムーズになります。
介護業界は人材不足解消が課題とされており、資格や経験の有無よりも働きたいという気持ちを重視して門戸を開く傾向が強くなっています。無資格でも活躍できる現場は年々増加していて、資格を取りたいという意思表明ができればさらに採用率は上がるでしょう。